フィリピンのドゥテルテ大統領は、4月の給料すべてをコロナ対策のために寄付、またその他多くの議員達も月給の75%を寄付することを決定しました。
このドゥテルテ大統領の行動が、日本で羨望とともに話題になっています。
こんなことを日本の政治家がやってはくれないのがわかっているので、フィリピンが羨ましくもなりますよね。
今回は、ドゥテルテ大統領のプロフィール(経歴やご両親、元嫁(妻)、子供や出身校)などを調べました。
ドゥテルテ大統領のプロフィール
ドゥテルテ大統領のプロフィールはこちらです。
10代の頃には喧嘩に明け暮れていて、度々刑務所に出入りしていたそうです。そして16歳の時には、喧嘩で人を刺殺したと語っています。
大学卒業後は法科大学院に進みますが、在学中に同級生から少数民族の出自をからかわれ、この同級生を大学の廊下で銃撃する事件を起こしたが退学は免れたという出来事がありました。
このようにかなり過激な一面もあります。
また、ドゥテルテ大統領は、元妻に出会うまでは自分を同性愛者だったと語っています。
「(元妻の)ジマーマンとの関係を始めて、そうだこうでなければと思った。私は再び男になったんだ」、「私は自分で(同性愛を)治した」と発言しています。
2019年10月には、難病の重症筋無力症を患っていることを明かしています。
ドゥテルテ大統領の経歴は?
ドゥテルテ大統領は、1945年3月28日生まれのフィリピンの政治家です。
ダバオ(フィリピン南部のミンダナオ島にある海に面した都市)の検察官として約10年働いた後、政界に進出しました。
現在、第16代フィリピン大統領で、ダバオ市長を7期務めています。
2016年の大統領選挙の際、2015年10月の時点では不出馬を表明し、同時期に行われるダバオ市長選挙にも出馬しないとしていました。
しかし、同年11月には一転して大統領選挙への出馬を表明。
選挙戦中は、同時期に進行していたアメリカ大統領選挙に立候補する共和党候補者を選出する予備選挙で過激な発言を行う人物として注目されていた共和党のドナルド・トランプになぞらえ、「フィリピンのトランプ」とも揶揄されます。
しかし、フィリピン大統領選挙に勝利し、当選後の会見では「冗談であった」とするなど選挙期間中の過激な発言を修正していました。
その後、6月30日に大統領に就任しています。
ドゥテルテ大統領の父親や母親、元嫁や子供は?
ドゥテルテ大統領の父親は名前をビセンテ・ドゥテルテといい、法律家でした。
母親は名前はわかっていませんが、学校教師を勤めていました。
父親ビセンテ・ドゥテルテは、フィリピンの独裁者であるフェルディナンド・マルコスの政権で内務相を務めていたようです。
ドゥテルテ大統領が政治の道に進んだのは、父親の影響が大きそうですね。
ドゥテルテ大統領はかつては結婚しており、元嫁の名前はエリザベス・ジマーマンといいます。
子供は最低でも男の子2人と女の子がいることがわかっており、長女のサラ・ドゥテルテはダバオ市長、長男のパオロ・ドゥテルテはダバオ市選出の下院議員、次男のバステ・ドゥテルテはダバオ副市長に当選しています。
ドゥテルテ大統領やフィリピンの議員、補佐官たちの今回の行い
CNNによれば、大統領は給与1ヶ月分を全額、閣僚らは2020年4月から12月までの月給の75%を寄付することを決定しました。
下院の議員200人は、政府の新型コロナ対策のための5000万ペソ(およそ1億737万円)の初期費用を集めるために、2020年5月分の給与を全額寄付することに合意しました。
また、秘書官補や、大統領法律顧問室と大統領報道官室の補佐官らも、4月の給与の10%を寄付し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策の最前線にいるグループに、経済的支援を続けていく、としています。
ドゥテルテ大統領に対する日本のSNSの反応
ドゥテルテ大統領からは「私たちも身銭を切る。国民よ、共に困難を乗り切ろう」というメッセージを感じる。フィリピン国民も「信頼してる」から、とても安心する。一方、日本は首相を「信頼していない」から、安心しない。悲観して自ら命を絶つ。お金ではない。「信頼」だよ。
ドゥテルテ大統領のやる事に前からインパクトが強いだけとかパフォーマンスだという意見があるけど、こう言ったものは国民の心を掴むには十分なのよね。
パフォーマンスがデカいと次に失策したとしても、よほどじゃない限り信任はしてもらえたりする。
私が留学してた時にやってた大統領選で選ばれたのがドゥテルテ大統領なんだけど、フィリピンの1億円って日本の1億円とは物価とか含め本質的な価値が違うと思うわ
いつも「諸外国の対応を見習うべきだ!」って言ってる議員達は自分達に都合の悪い情報には黙り。
日本に出稼ぎで来ているフィリピン人は、皆神のようにこの大統領を崇めてたのはこの事だったのな
国のトップに痛み分けの姿勢があるかどうかは、非常に気になるところです。
デンマークは自宅待機の期間、政府はフルタイム勤務者には給与の75%を、パートタイム勤務者には給与の90%を補償する姿勢を見せました。
また、フリーランスに対しては、対前年比で減額分の75%を補填するとしています。
デンマークの所得税と消費税が高いこともありますが、それ以外学ぶべき点はあると思います。
日本の消費税にあたるフィリピンの付加価値税は12%なので、北欧のように高くはありません。
JETRO(ジェトロ)のデータを見れば、一人あたりの名目GDPは、フィリピンが3,104ドル(2018年)で日本(39,306ドル、2018年)の10分の1以下。
ドゥテルテ大統領のこれまでの施策も、人権を考えると、全てが称賛に値するとは言えません。2020年4月11日現在、フィリピンでの新型コロナウイルス感染症による死亡者は221名となっています。
ですが、今回の「1ヶ月分の給与全額寄付」の件は、国のトップ自ら給与を差し出すことで、国民だけでなく、国のトップも犠牲を払うのだという痛み分けの姿勢を示したと言えます。
日本でも、国が大変な時期に、国会議員の給与を削減し、震災の救済資金に充てたことがありました。
かつて東日本大震災で庶民が苦しんでいたとき、旧民主党政権は国会議員の給与を1人当たり月額50万円削減することで、総額21億円を震災の救援資金に充てました。
国会議員の給与は、月額約129万円、ボーナスも年約635万円もあります。
大臣や総理大臣はもっともらえます。
さらに領収書不要の「文書通信交通滞在費」が月額100万円もらえて、さらに「立法事務費」も月額65万円もらえます。
新幹線と飛行機の無料パスも付いています。
加えて、政党には莫大な金額の「政党交付金」が交付されます。
これを元に計算すると、国会議員の年収は2,183万円。大臣や総理大臣はそれ以上
まだ議論は出ていませんが、苦しむ国民のために政治家が身を切るような話が出てくることに期待したいですね。
今の日本では、国のトップが給与もボーナスもそのまま。
国民だけに痛みを命じ、経済的補償もしないからこそ、批判が噴出しているのだと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。