タバコの生産停止が話題になっています。

国際結核肺疾患連合という、呼吸器系と肺の専門家や医療関係者などからなる国際的な組織が、新型コロナウイルスのリスク低減に向け、喫煙者に禁煙を求めるとともに、たばこ会社に製品の製造と販売の停止を呼びかけました。

同連合の公衆衛生専門家Gan Quan医師は声明で

「新型コロナウイルスに対抗する最善策は、たばこ業界が直ちにたばこの生産とマーケティング、販売を停止することだ」

と述べています。

今回は、もしタバコが生産停止になったらどうなるのか、特にストレスや買いだめやDVへの懸念やタバコの税収について調べました。

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タバコ生産停止で喫煙者のストレスは?

喫煙者がよく言う「タバコを吸うとリラックスしてストレスが減る」というのは本当なのでしょうか。

一息ついて、リラックスできる」、「ストレスが軽くなる」など、聞きますよね。

実は、喫煙者が喫煙のメリットとして感じるストレス軽減効果は、あくまでニコチン切れによる離脱症状の緩和にすぎず、むしろ禁煙によって離脱症状から解放され、ストレスが低下して精神的健康度も改善することがわかっています。

ただ、禁煙は簡単なことではないですよね。

私の父は、禁煙に挑戦しては挫折を何度も繰り返し、40年以上かかって今はようやくタバコを吸わない生活を送っています。

もちろん、もっと短期間でタバコをやめることが出来た人も多いですが、吸いたい衝動との闘いは生やさしいものではなかったでしょう。

タバコが生産停止になったら、いずれタバコが吸えなくなります。

強制的に、禁煙しなければいけません。

タバコを吸えないストレスを抱えた人が一気に世界中に増えることになるんですよね。

ニコチンには依存性があり、タバコに依存する主な原因となっています。

ニコチンは吸収が速く体内から消失するのも速いため、喫煙者は喫煙後30分程度でニコチン切れを感じます。

「次の1本」が欲しくなるわけですね。

喫煙者はニコチンの血中濃度をタバコを吸うことで、最適なニコチン血中濃度して精神的効果を得、ニコチン離脱症状を避けています。

これが毎日繰り返されているわけです。

禁煙でニコチンが体内から消失すると、イライラ、神経質、落ちつかない、集中しにくい、憂鬱といった症状が現れます。

禁煙を頑張る人を何人も見てきただけに、喫煙者の絶望感は充分伝わってきます。

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タバコ生産停止で買いだめ発生?

もし本当にタバコ生産停止が実行されるなら、必要不可欠な嗜好品が手に入らなくなってしまう・・・

少しでもタバコを吸い続けられるように、買いだめしないと、というのは自然な発想ですよね。

ただ、マスクの転売のように、買い占めたタバコを高額で転売する転売ヤーが出てきそうな気もします。(早めに対策をとってほしいですよね)

なんか、みんなのたばこへの愛を感じる・・・

私の夫は、タバコをやめてるような、でも未だ完全ではない(たまにちょっと吸ってしまう)状態なので、下手したら買いだめしそうです。心配。

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タバコ生産停止でDVが懸念されている?

タバコ生産停止で、タバコを吸えなくてイライラした人がDVをするのでは、という心配の声は結構見かけました。

タバコも、そしてお酒やその他の嗜好品も、摂取できないからといって暴力に走るのはもちろん絶対許されません。

家族や恋人がニコチン切れでイライラし続けることに不安を抱いている人が多いことは、わかってほしいです。

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タバコ生産停止によって無くなる税収額は?

たばこは、税負担が重い商品です。

たばこの価格には国たばこ税、地方たばこ税、たばこ特別税、消費税の4種類もの税金が含まれています。

銘柄などによって異なりますが、例えば一般的な紙巻たばこでは、税負担率は6割にも達するなど、たばこは、最も税負担率の重い商品のひとつとなっています。

出典:JT

 

結論から言うと、たばこによる税収額は2兆円を超します。

平成17年度から29年度までの、たばこ税の納税金額は、下表のとおりです。

たばこ税の納税金額

たばこ税総計 国たばこ税 地方たばこ税 たばこ特別税
都道府県 市区町村 小計
平成17年度 22,400億円 8,867億円 2,752億円 8,453億円 11,205億円 2,329億円
平成18年度 22,875億円 9,272億円 2,807億円 8,620億円 11,426億円 2,176億円
平成19年度 22,704億円 9,253億円 2,778億円 8,530億円 11,308億円 2,142億円
平成20年度 21,194億円 8,509億円 2,632億円 8,084億円 10,716億円 1,970億円
平成21年度 20,291億円 8,224億円 2,497億円 7,666億円 10,163億円 1,904億円
平成22年度 21,139億円 9,077億円 2,561億円 7,876億円 10,437億円 1,625億円
平成23年度 23,838億円 10,315億円 2,933億円 8,995億円 11,928億円 1,595億円
平成24年度 23,513億円 10,179億円 2,889億円 8,871億円 11,760億円 1,575億円
平成25年度 23,537億円 10,375億円 1,725億円 9,832億円 11,557億円 1,605億円
平成26年度 21,663億円 9,187億円 1,553億円 9,502億円 11,056億円 1,421億円
平成27年度 21,902億円 9,536億円 1,530億円 9,361億円 10,891億円 1,475億円
平成28年度 21,154億円 9,142億円 1,489億円 9,109億円 10,598億円 1,414億円
平成29年度 20,011億円 8,642億円 1,409億円 8,623億円 10,032億円 1,337億円

出典:一般社団法人日本たばこ協会

ただ、この2兆円の税収が無くなるといっても、タバコによる社会的損失は、この税収を上回ります。

2018年8月に厚生労働省から公表された研究結果の内容は以下のようになっています。

2015年度の医療費や介護、火災などたばこによる損失を合わせると、その額は推計で2兆500億円。
主な内訳は、たばこが原因と考えられる病気:がん、脳卒中、心筋梗塞、認知症にかかる医療費が1兆6,900億円、これらの病気で必要になった介護費2,600億円、たばこによる火災などの関連費が1,000億円でした。
医療費の中でもがんの治療費が5,000億円超になっている他、受動喫煙が原因の医療費は3,300億円で、脳血管疾患による医療費が多くなっています。
 

引用:日本医師会

たばこによる総損失額

計2兆500億円[2015年度]

 

出典:日本医師会

なので、タバコによる税収がなくなることに、問題はないと考えられます。

私はタバコは大嫌いです。新幹線で隣に座った人の口から、さんざんタバコを吸ってきたであろう臭いが充満して、新幹線だから窓をあけることも出来なくてずっと辛かった。

マンションに住んでいるのですが、隣の部屋の人がベランダで吸うタバコの臭いがこちらのマンションに漂ってきて、吸いたくない有害物質満載の煙を吸わされています。

こちら側にタバコの煙を吐かないように言いにいこうかなとも思うのですが、気を悪くされたらと思うと言えません。

タバコを気にせず、自分の部屋の窓をあけていられたら最高なんですが、隣の人の窓を開ける音を聞くたびちょっと憂鬱になります。

そして自分の父親、母親、弟、夫が禁煙に苦労する姿もずっと見てきていますし、一度吸うと大変なことになるということもわかります。

ただ、自分自身タバコを吸う人ばかりいる職場で昔働いていて、仕事のストレスとまわりが常に吸っている姿を見ていた時、「なんで私はタバコ吸ってないんだろう」と、タバコを吸っていない自分に違和感を感じたというか、吸って当たり前に思ってしまったこともありました。

その職場でもう少し長く働いていたら、私も吸っていたのかもとたまに思い返します。

今回、お酒も禁止しろという声もたくさん見かけました。

アル中が暴れたり、飲酒運転で人の命を奪ってしまう人が絶えなかったり、酒のほうが問題だと。

私はお酒は大好きです。でも、どう転んでもお酒は身体に良くないようですね。その論文が発表された時は悲しかった・・・

タバコもお酒もその人自身の向き合い方なんでしょうね。

マナーよくするのはもちろん、過度に摂取しないように自制心が必要です。

私は胃が弱い方なので、お酒は調子の悪い時は自然にまったく飲まないようになっていきますが、これが強靭な胃の持ち主なら、限界越えても毎日毎日飲み続けていたかも。

お酒の魅力は身にしみてわかっています。

注意しないといけないですね・・・

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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