haruさんは多重人格者として、これまで『1番だけが知っている』やAbemaTVなどに出演されました。haruさんが多重人格者になった原因や生い立ち、また現在恋人が2人いるということを調査します。
haruは解離性同一性障害(DID)、性同一性障害(GID)そして多動性障害(ADHD)
haruさんは通信制大学に通う23歳で、放課後デイサービスの保育士、塾講師、エンジニアとしても活動しています。
戸籍上の性別は女性ですが、男性として生活しています。
10名もの多重人格を持つharuさんは、高等専門学校3年生のとき、「解離性同一性障害」と診断されました。
解離性同一性障害(DID)の他に、性同一性障害(GID)そして多動性障害(ADHD)であることを医師から診断されているそうです。
解離性同一性障害(DID)とは、
解離性同一性障害
解離性障害は、自分が自分であるという感覚が失われている状態。例えば、ある出来事の記憶がすっぽり抜け落ちていたり、まるでカプセルの中にいるような感覚がして現実感がない、いつの間にか自分の知らない場所にいるなど、様々な症状があります。
こうした中で、自分の中にいくつもの人格が現れるものを多重人格障害(解離性同一性障害)といいます。
ある人格が現れているときには、別の人格のときの記憶がないことが多く、生活面での様々な支障が出てきます。
(引用:構成労働省HP)
解離性障害は本人にとって堪えられない状況を、離人症のようにそれは自分のことではないと感じたり、あるいは解離性健忘などのようにその時期の感情や記憶を切り離して、それを思い出せなくすることで心のダメージを回避しようとすることから引き起こされる障害であるが、解離性同一性障害は、その中でもっとも重く、切り離した感情や記憶が成長して、別の人格となって表に現れるものである。
引用元:wikipedia
このような症状は、haruさんが3歳くらいの時から始まっていたと言います。
この解離性同一性障害となる人は、幼少期に強いトラウマやストレスを抱えている人が多いことが特徴です。
何か強く忘れたい出来事が起こり、心のダメージを避けるため記憶を他の人格に委ね、自分の精神状態を守るため多重人格というものが生れたと考えることができそうです。
haruさんは幼い頃から多くの「生きづらさ」を感じていたようです。
haruさんの生い立ちをまとめてみました。
・3歳くらいの頃から脳内に「自分ではない人の声」が聞こえていた。性別違和も感じていた。
・6歳の時に赤いランドセルが嫌でお腹を切ろうとした。
・小2の時に両親が離婚。それ以降祖父母とともに母の実家で暮らす。
・小6の時に父親が亡くなった。
・小6の頃、不登校なのに成績が上がり始めた(別人格がテストを受けていた)。
・中学に入ってすぐに学校生活になじめず、起立性調節障害を患う。
「勉強ができる」というアイデンティティが崩れ自分を責め不登校に。
・中2の頃にはうつ病と診断。
・中3で交代人格が現れはじめる。
・中学卒業後、高等専門学校へ進学(女性もズボンが履ける学校を探した)
・思春期にさしかかり、性同一性障害の診断を受ける。ホルモン療法を受け男性として生活するようになる
・高3の時、親の転勤で東京の高専に転校。自分以外の人格が多く出るようになる
・高3の時「解離性同一性障害」と診断が下りる
・19歳で性被害を受けて自殺未遂を図る
・22歳の頃人生に不安を感じ、自殺未遂を図る
haruさんの生い立ちは壮絶だと思います。性同一性障害やご両親のことが、おそらく強いストレスとしてharuさんを苦しめたのではないかと思います。
haruの中の10人の人格
haruさんは自分の中の人格すべてを把握したわけではなく、医師のカウンセリングを受けていくことで10名の人格を知ったと話しています。
また交換日記のようなものに、各人格が言葉を残すことで存在を確認するそうです。
- 洋祐、23歳。3歳のころからいるとされる交代人格のまとめ役。
- 由衣、16歳女性。嵐の二宮ファン。
- はると、6歳。飛行機が好き。
- 悟、13歳。酢額や物理が好きで圭一に教えてもらっている。
- 圭一、25歳。コミュ障だが賢く、学生時代にテストを受けていたとされる人格。エンジニアとして活動しているのも彼。
- 灯真、中高生。ピアノが得意
- 圭吾、19歳。洋祐が意図的に出せる。
- 悠、年齢不明。男でも女でもなく不登校時に形成。過去リスカした人格。
- 付、年齢不明。深夜に家を飛び出す癖。
- 航介、17歳。高専時代にいた。
haruさんがharuさんでいる時間は1日2、3時間。あとは他の人格になっているそう。
自分以外の人格になっているときでも、haruさんを演じることもあるとか。
ここまでたくさんの数の人格を生み出すほど、haruさんは辛い経験をしてきたということですね。
また、haruさん以外の人格も1人の人間なんだろうか、と考えてしまいます。
本当に複雑で想像を絶する世界です。
haruさんの取り組まれていること
haruさんは「メンタルなんにんもいる人」としても活動しており、ツイッター上で自分が抱える多重人格のこと、自身の気持ちをツイートしています。
1年前の僕は、自殺未遂を何度も繰り返していた。大量の薬を飲み、身体を切り、ロープで首を括った。動かない身体、入院を勧められたこともあった。定期的な通院、適切な治療と服薬、社会適応への練習。治療は人それぞれだ。どうか、忘れないでほしい。僕も、他の罹患者も、戦っているということを。
— haru@メンタルなんにんもいる人 (@hr_3200) February 3, 2020
僕がテレビに出ることで、良くも悪くも解離性同一性障害が広まった。メディアは影響力が強い分、受け取り手に解釈が委ねられてしまう。今回の放送内容は、バラエティ色が強く、反感を買う内容かもしれない。罹患者の皆さんにはご迷惑をおかけして申し訳ないという気持ちでいっぱいだ。ごめんなさい。
— haru@メンタルなんにんもいる人 (@hr_3200) February 2, 2020
ご自身と同じ障害を抱えた方々への気遣いが伺えます。
TVの視聴者として、そういった気持を受け止めつつ、考えていかないといけないことだと思います。
今回(2月3日放送の一番だけが知っている)は特に、恋人が2人出来たという話題です。
バラエティ色が強いことをharuさんは心配されています。
haruさんのお気持ちは、noteの方にも述べられています。
haruさんのnote:多重人格者の非現実的日常
ぜひご一読ください。
haruさんは解離性同一性障害(DID)、性同一性障害(GID)そして多動性障害(ADHD)の認知度を広め、理解しやすい状況に少しでも近づくよう働きかけているのだと思います。
今後も、応援したいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。